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DOBOT ATOM テレオペレーション ガイド

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DOBOT ATOM テレオペレーション ガイド
UNI-ROBO|Technical Documentation

DOBOT ATOM
テレオペレーション 技術ガイド

VRヘッドセットによるヒューマノイドロボット遠隔操作・データ収集の手順書(技術情報)

対象:DOBOT ATOM シリーズ
対応VR:Quest 3 / Apple Vision Pro
Ver:V1.1
更新日:2025.10.15
公開時の注意(必読)
本ページは運用現場向けの技術手順です。ロボット周辺安全(監視員配置・E-stop位置確認・障害物排除)を前提とし、手順を遵守してください。 (メーカー仕様・ファーム更新により画面/コマンドが変わる可能性があります)
 
1

テレオペレーション概要

 

VRヘッドセット(Quest 3、Apple Vision Pro)を使用して人間のジェスチャーを認識し、アルゴリズムによってDOBOT ATOMの上半身(両腕・器用な手・頭部)にマッピングして制御します。 オペレーターはVRを通じてロボットの一人称視点を確認しながら、遠隔操作とデータ収集を行います。

🦾
VR遠隔操作
両腕(7軸×2)・両手(6自由度×2)・頭部(2自由度)をリアルタイム制御
👁️
一人称VR視点
頭部ステレオカメラ映像をVRヘッドセットで没入視聴(通信品質に依存)
📊
データ収集
カメラ画像 + 28次元関節データを自動記録し、模倣学習・検証に活用
 
 
2

ロボットモード切替

 

ロボットの電源投入後、リモコンのボタン操作でテレオペレーションモードに切り替えます。上肢テレオペレーションに対応するモードは以下の3つです。

デバッグモード
スタンド固定状態で使用。基本テスト・調整に適しています。
ℹ️
使用条件:スタンド固定時のみ
位置制御モード
上肢テレオペレーションに対応した汎用的なモードです。
ℹ️
使用条件:汎用
主運動制御歩行モード
スタンドなしで使用。運動制御モデルを有効化して自立歩行が可能です。
ℹ️
使用条件:自立歩行時
 
 
3

オンボードPC2への接続

 
🌐 ネットワーク接続
無線接続:ロボットに対応するWi-Fiに接続します。
SSID例:ATOMMX-4521-0731
MX = Maxバージョン、番号 = シリアル番号
有線接続:ロボットのスイッチEthernetポートにLANケーブルで接続します。
🖥️ リモートデスクトップ
リモートデスクトップクライアントを開き、以下の情報で接続します。
接続情報
IPアドレス
192.168.8.13:3390
ユーザー名
dobotpc2
パスワード
123456
📁
テレオペレーションプログラムのファームウェアを、PC2の ~/ATOM/ にコピー・展開してください(フォルダが存在しない場合は作成)。 展開後、 ATOM_teleoperate/run_teleop.shset_top_camera.sh が配置されます。
 
 
4

テレオペレーションプログラムの起動

 
⚠️
重要:起動前にロボット周辺に障害物がないことを必ず確認してください。アームが初期位置へ自動移動します。
1
ヘッドステレオカメラのインデックス設定
USBインデックスは電源ON/USBデバイスの抜差しのたびに変わる場合があります。ATOMディレクトリで以下のコマンドを実行してください。
$ ./set_top_camera.sh
[Successful]: Found the top camera index: 0 と表示されれば成功です。
2
パラメータ設定
設定ファイルを開いて必要なパラメータを調整します。
# 設定ファイルパス
/home/ATOM/ATOM_teleoperate/teleop/teleop_config.ini
パラメータ名
既定値
説明
範囲
save_data_fps
20
int
データ保存フレームレート
1 ~ 50
save_data_path
/home/dobotpc2/ATOM/datasets/
str
データセット保存先
-
project_name
new_dataset
str
タスクデータセットフォルダ名
-
top_camera_id
0
int
ヘッドステレオカメラのインデックス
-
top_camera_resolution
(720, 1280)
Tuple
ヘッドカメラ解像度(幅, 高さ)
-
top_camera_fps
60
int
ヘッドカメラフレームレート
1 ~ 100
use_hand_camera
False
bool
手首カメラの使用有無
True / False
human_arm_length
0.60
float
オペレーター腕長(スケーリング用)
0.5 ~ 1(m)
pinching_threshold
0.015
float
つまみ検出しきい値
0 ~ 0.040(m)
thumb_rotation_threshold
150
int
ロボット親指の回転値
0 ~ 300
thumb_bending_threshold
490
int
ロボット親指の屈曲値
300 ~ 600
indexfinger_bending_threshold
410
int
ロボット人差し指の屈曲値
300 ~ 600
3
テレオペレーションプログラムの実行
$ ./run__teleop.sh
アームが自動的に初期位置へ移動するまで待機してください。
💡
初回実行時は chmod +x run_upper_teleop.sh で実行権限を付与してから実行してください。
Atom環境のアクティベートエラーが出る場合は source ~/.bashrc を先に実行してください。
🧩
表記ゆれ注意:この手順は run__teleop.sh / run_upper_teleop.sh が混在しています。実機上のファイル名に合わせて実行してください。
 
 
5

VRインターフェースからのテレオペレーション開始

 
VRからロボットWi-Fiに接続
VRヘッドセットのWi-Fi設定から、対象ロボットのWi-Fiに接続します。
Wi-Fi情報
SSID例
ATOMMX-4521-0731
パスワード
12345678
VRブラウザインターフェースにアクセス
VRブラウザで以下のURLにアクセスします。
https://192.168.8.13:8012/?ws=wss://192.168.8.13:8012
カメラのライブ映像が表示されれば、システムは正常に動作しています。
テレオペレーション没入モードへ移行
画面下部の “Enter” をクリックして没入モードに入ります。ポップアップが表示された場合は “Allow” をクリックしてください。
⚠️
ブラウザは必ずオペレーターの正面に配置してください。テレオペレーションブラウザウィンドウを複数同時に開かないでください。
VR画面表示情報
表示項目
説明
ステータス
Control
人機同期の状態
On(赤)= 有効 / Off(緑)= 無効
Record
データ収集の状態
On(赤)= 有効 / Off = 無効
Trigger
姿勢トリガーの状態
Fok/Fno, Aok/Ano, W1ok/Wno, W2ok/Wno
 
 
6

人機同期

 
🟢 同期開始(3秒保持)
両手を開いてロボットに近づき、以下の3条件を同時に満たして 3秒間保持 します。
トリガー条件(3つすべて同時)
✓ 指を開いた状態にする(指を広げる)
✓ 腕の第2関節が30°以上
✓ 手首を水平にする
画面に “Trigger: Control pose...” と表示され、左上の Control が赤い “On” になれば同期成功です。
💡
同期中は両手を握り拳にして、停止ポーズの誤トリガーを防いでください。
🔴 同期停止(開始と同条件)
同期を停止するには、同期開始と同じ3条件を再度 3秒間保持 します。
トリガー条件(開始と同じ)
✓ 指を開いた状態にする
✓ 腕の第2関節が30°以上
✓ 手首を水平にする
左上の Control が緑の “Off” になれば同期解除です。
ℹ️
姿勢が条件を満たせない場合、PC2からプログラムを停止して強制終了できます。
 
 
7

データ記録(任意)

 
▶ 記録開始
トリガー条件(3つ同時に3秒保持)
✓ 指を開く
✓ 腕の第2関節が30°以上
✓ 手首を垂直、手のひらを内側に向ける
Record: “On”(赤) が表示されれば記録開始です。
⏹ 記録停止
トリガー条件(開始と同じ)
✓ 指を開く
✓ 腕の第2関節が30°以上
✓ 手首を垂直、手のひらを内側に向ける
Record: “Off” が表示されれば停止します。
# データディレクトリ構造
データ保存パス/
├── collect_data/
│   └── 2025xxxxxxx/          # タイムスタンプ名フォルダ(1エピソード)
│       ├── observation/      # ロボット上半身データ
│       │   ├── 0.pkl         # obs(28次元), action(28次元)
│       │   ├── 1.pkl
│       │   └── ...
│       ├── top_left/         # ヘッドカメラ左画像
│       ├── top_right/        # ヘッドカメラ右画像
│       ├── wrist_left/       # 左手首カメラ画像
│       ├── wrist_right/      # 右手首カメラ画像
│       └── trajectory.txt    # 上半身軌跡データ
  
🤖 28次元データインデックス対応表
左側
0-6左腕 第1~7関節
7左手 小指
8左手 薬指
9左手 中指
10左手 人差し指
11左手 親指屈曲
12左手 親指回転
右側
13-19右腕 第1~7関節
20右手 小指
21右手 薬指
22右手 中指
23右手 人差し指
24右手 親指屈曲
25右手 親指回転
頭部
26頭部旋回(左右)
27頭部ピッチ(上下)
 
 
8

停止手順

 
🔴 VR没入モード終了
  1. 右手の親指と人差し指をつまむ(手のひらを目の方向へ)
  2. ブラウザ右上の “Exit” をクリック
  3. ブラウザ下部の “×” でウィンドウを閉じる(2回必要な場合あり)
⏹ プログラム停止(PC2)
PC2のターミナルで操作します。
# 1回目:アームが腰位置へ移動 Ctrl + C # 2回目:完全停止 Ctrl + C
⚡ 緊急停止
異常が発生した場合は、以下の方法で緊急停止できます。
  • PC2でプログラムを強制停止
  • 緊急停止ボタン(E-stop)を押す
 
 
9

軌跡再生

 

特定の動作軌跡を繰り返し実行する場合や、音声トリガーでアクションを実行するシナリオで使用します。 テレオペレーションで記録した軌跡をオフラインで再生できます。

STEP 1 軌跡を記録
データ記録を行い、trajectory.txt を保存します。
STEP 2 実機で軌跡再生
ATOM_teleoperate/script/replay_trajectory.py を開き、軌跡ファイルのディレクトリ絶対パスを入力して実行します。
$ conda activate Atom $ python replay_trajectory.py
💡
csaps が見つからないエラーが出た場合は、pip install csaps でインストールしてください。
 
 
10

操作時の注意事項

 
🎮 VRコントローラーの電池
没入前にコントローラーの電池を必ず外す。コントローラー動作が検出されるとジェスチャー制御モードが無効になり、画面がフリーズする場合があります。
🧍 オペレーターの向き
ブラウザを正面に配置し、ページ更新で基準姿勢を設定。姿勢調整は同期停止状態で行い、調整後に再度正面に配置して更新してください。
🤲 手の位置
ヘッドセット前方下方、ヘッドセットから20cm以上離した位置に保つ。腰や背後へ手を引くと認識不能となり危険姿勢の可能性があります。
🔄 頭部の動き
姿勢認識はヘッドセット向きに対する相対値。頭を動かすと手にも影響するため、周囲との衝突に注意してください。
📡 ネットワーク環境
LAN/Wi-Fi経由で通信するため、複数ネットワークが存在する環境では映像表示やロボット動作に遅延・ラグが発生する場合があります。
👥 推奨オペレーター数
2名推奨:1名がVR操作、もう1名が安全監視と異常時の緊急停止(PC2停止/E-stop)を担当します。
🚨
VRヘッドセットを外す前に、必ず同期を終了するかプログラムを停止してください。さもないとロボットが異常姿勢をとり、衝突が発生する可能性があります。
 
 
11

FAQ / トラブルシューティング

 
❌ 'NoneType' object has no attribute 'hands' エラー
原因:器用ハンド設定が無効になっている可能性があります(デフォルト無効の場合あり)。
解決:器用ハンドの設定を有効化してください。
❌ Atom環境をアクティベートできないエラー
解決:
$ source ~/.bashrc $ ./run__teleop.sh
❌ 初回実行時の権限エラー
解決:実行権限を付与してください。
$ chmod +x run_upper_teleop.sh $ ./run__teleop.sh
運用メモ
仕様変更(IP/ポート、UI文言、スクリプト名)が起きやすいので、ページ末尾に「更新履歴」と「既知の差分(機体/FW別)」を追記していく運用が安定します。
DOBOT ATOM テレオペレーション ユーザーガイド V1.1 | Original: SHENZHEN DOBOT CORP LTD
技術サポート:www.dobot-robots.com
© UNI-ROBO / Aska Co., Ltd.(掲載情報は現場運用向けの手順であり、安全確保を最優先してください)
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